fumiko先生のキモノ手帖

ゆかしい「きもの」を軸にして、季節の行事と日本のしきたり、お茶、日本舞踊、能などについて、日々の発見や思いをつづります。     小さな「きもの教室」(難波市民学習センター)の、過去・現在・未来の生徒さんたちへの通信も兼ねて。
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 能「松浦作用姫」 

2018/01/26
こんにちは。
fumikoです。



突然ですが、本日は、能「松浦作用姫(まつうらさよひめ)」についてです。

能にお詳しい方には、お目だるいことでしょう。
能に興味のない方には、どうでもよいことです。

私は、能を積極的に観るようになって、約1年半。
まだ「超」のつく初心者は、こんなことも「へー、ホー」なんだとお許しくださいませ。


能「松浦作用姫」は、
観世宗家に世阿弥自筆本が伝わるものの永らく廃曲になっていたのを、
昭和38年、先代左近が「世阿弥生誕六百年祭」に改訂復曲しました。
その後昭和58年、大槻文蔵が世阿弥自筆本に基づいての復曲をし、数回に及ぶ試演を試み、
平成12年に観世清和により自筆本の形で観世流の正式の演目に加えられた能です。
(「大槻能楽堂」のサイトを参考にしました)

へー。
「復曲」ということが、能の世界にも行われているんですね。
能は、歌舞伎や文楽より歴史があるから、より大変でしょうねぇ・・・


ところで「松浦作用姫」は、現在の唐津市にいたとされる豪族の娘です。
こんな言いつたえがあります。
537年、新羅に出征するためにこの地を訪れた大伴狹手彦(おおとものさでひこ)と作用姫は恋仲となったが、
ついに出征のために別れる日が来た。
作用姫は鏡山の頂上から領巾(ひれ)を振りながら舟を見送っていたが、
別離に絶えられなくなり舟を追って呼子まで行き、
加部島で七日七晩泣きはらした末に石になってしまった。
20180126 2 松浦作用姫
(歌川国芳画)
(Wikipediaを参考にしました)

あらー、
石になってしまったんだー!

『万葉集』には、この伝説にちなんで詠まれた山上憶良の和歌が六首あるそうです。
(巻五868・871・872・873・874・875)

『万葉集』撰者の大伴家持からすれば、先祖に関わる伝説ですから外せなかったんでしょうね。


では、本題。

能「松浦作用姫」
●主な登場人物(おもな装束)
前シテ:里女(摺箔、紅入縫箔腰巻き、水衣)
後シテ:松浦作用姫の霊(摺箔、色大口、単狩衣、〈裳着胴になり領巾〉)
ワキ:旅僧(角帽子、無地熨斗目、水衣)

●能の種類
4番目 執心物

●あらすじ
旅僧(ワキ)が松浦潟に着くと、海士乙女が現れて作用姫と狹手彦との物語を詳しく語る。

狹手彦は遣唐使、ということになっています。

海士乙女は、僧から袈裟を授かった礼に、狹手彦形見の鏡を見せると約束して姿を消す。
夜もすがら僧の夢の中に作用姫の霊が現れる。
約束の鏡を拝した僧は、そこに狹手彦の姿を見る。

あー、だから後シテは男性用の「単狩衣」という装束なのですね。

作用姫の霊は恋慕の執心を嘆き、懺悔に昔の有様=狹手彦との別れ、領巾を振って舟を見送ったときのこと、形見の鏡を抱いて投身したことを見せ、
ワキの夢は覚める。
(「大槻能楽堂」のサイトを参考にしました)


能では、作用姫は石にはならないようです。



↓本日のお茶とお菓子
20180126 1

お茶はいつもの、大阪池田市「三丘園」の「雲井の白」。
お菓子は、松江市「桂月堂」の「出雲三昧」。

「出雲三昧」は、
諸越粉という小豆を挽いて粉にしたものを用いた落雁と、
粒入り羊羹と、
求肥、
の三段重ねです。

阪神百貨店の催事で求めました。


インスタ映えとはほど遠いけれど、
強い甘味と食感の面白さは、薄茶にぴったりでした。





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プロフィール


fumiko

Author:fumiko
1954年生まれ
大分県別府市出身
大阪市在住

【きもの教室(お抹茶つき)】
●開催日:月1回 Aクラス=火or木曜日 Bクラス=木曜日or金曜日 
●時間:18:45~21:00
●場所:大阪OCAT4階「大阪市立難波市民学習センター」和室
●内容:外出着の着装・お抹茶のいただき方 
●お問合せ:コメント欄をご利用ください。
※いつからでも始められます。始めた月から12ヶ月以上続けることをお薦めします。

【資格】
●公益社団法人全日本きものコンサルタント協会会員(1級きものコンサルタント) 
●表千家茶道講師
●中高教員免許(国語)

【趣味】
●きもの:2010年に装道礼法きもの学院大阪校入学。現在は礼法科に在籍。
●茶道:中2から始め、今も稽古に通っています。
●日本舞踊:若い頃に10年ほど稽古し、2013年再開。
●能鑑賞:2016年から積極的に見始めました。


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