fumiko先生のキモノ手帖

ゆかしい「きもの」を軸にして、季節の行事と日本のしきたり、お茶、日本舞踊、能などについて、日々の発見や思いをつづります。     小さな「きもの教室」(大阪市弁天町)の、過去・現在・未来の生徒さんたちへの通信も兼ねて。
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 能「土蜘蛛」(後編)、白い糸が華やか! 

2017/07/24
こんにちは。
fumikoです。


本日は、能「土蜘蛛」の後編です。
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昨日は「山本能楽堂」で見た、能「土蜘蛛」のあらすじの途中でした。
登場人物等は、よろしければ昨日の記事をご覧ください。
簡単に前半のあらすじです。

「土蜘蛛」
●あらすじ(前半)
平安時代。
源頼光(ツレ)が、病の床に苦しんでいた。
そこに侍女の胡蝶(ツレ)がやってきて、頼光を励ますが頼光は弱音を吐くばかり。

夜が更け、頼光がひとりで休んでいると、怪しげな僧(前シテ)が現れた。
「そなたの病はみなわが成すワザ」と言い、巨大な蜘蛛に姿を変えて何千本もの蜘蛛の糸を吐きかけた。

頼光がとっさに枕元にあった刀で斬りかかると、蜘蛛の化けものは退散。
頼光は、この刀を「蜘蛛切」と名づける。
独武者(ワキ)が駆けつけて来て、血の跡を見つけ、退治に向かう。

(塚を表す作り物が舞台中央に運び出されます。)

この作り物の中には・・・?

●あらすじ(後半)
独武者が支度をととのえ、軍勢を引き連れて、血の跡を追っていた。
血は大和国の葛城山まで続き、山中の古塚で途絶えている。
軍勢は総出で塚を崩しにかかる。

岩の間から蜘蛛の化け物(後シテ)が、正体を現した。
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(後シテ チラシより)

作り物の塚の中には、「土蜘蛛」が隠れていたのでしたー!

土蜘蛛は「昔のように日本の平和を乱そうと、頼光めに近づいたのだ」と、大声で威嚇する。
独武者たちも応戦し、一進一退の大激戦。

ものすごい形相の「土蜘蛛」が「巣」(白い糸)を、これでもかと投げつけます。
ここで使う「巣」の長さは、5間(約10㍍)とのこと。
10個以上投げていたように思います。
地謡にも、脇正面見所(客席)にも、華やかな弧を描きながら飛んで行きます。

独武者は、ついに土蜘蛛を討ち取り、悠々と都へ凱旋したのであった。
(「銕仙会」のサイトを参考にしました)


源頼光(948-1021)は、平安時代中期の武士。
大江山の酒呑童子退治や、四天王との妖怪退治の武勇譚が数多く語り継がれています。


「解説」の中で、
当時、大和国葛城には有力な豪族がいて、その勢力を事前に押さえ込むための演目か、
とおっしゃっていました。
見せしめ、ってことね。

芸能と政治は密接です・・・


それはさておき、
能「土蜘蛛」は、前半は美しい胡蝶が出るし、後半は弧を描く糸が華やかな大活劇。
「山本能楽堂」は舞台と観客が物理的に近いこともあって、文句なく楽しい2時間あまりでした。




 能「土蜘蛛」(前編)、胡蝶が美しい! 

2017/07/23
こんにちは。
fumikoです。


本日は、「山本能楽堂」に行きました。

大阪市中央区徳井町。
地下鉄谷町4丁目駅から徒歩5分くらいです。
建物は木造3階建て。
文化庁による重要建造物等公開活用事業で2011年から大規模改修工事が行われたとのこと。

午後5時開演なので、4時半頃に行くと玄関の前には行列でした。
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能楽堂としては小さくて、見所(客席)はベンチシートと座布団で1階は約150席。
2階は約70席。
(サイトの見所を数えました)


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本日は、「初心者も楽しめる能公演『とくい能』」です。
「とくい」は、町名ですね。

内容は、文字通り初心者にピッタリでした。

初めに、山本章弘氏の「解説」です。
ユーモアたっぷりの口調で、なんだかすごく楽しい。

「皆さん、
小学校のとき、初めは校歌を歌えませんな、
そして、だんだん歌えるようになりますな、
でも意味はようわからん。

謡もそんなもんです。

師から口伝で教えてもろて、
謡えるようになりますけど、
まー、意味はわかりませんな。」

「わからんのかいーっ!」
と突っ込みどころ満載です。

そんなこんなで、演能は「土蜘蛛(つちぐも)」です。

「土蜘蛛」
●主な登場人物と、本日の配役
前シテ:怪僧(角帽子沙門・大格子・水衣) 山本章弘
後シテ:土蜘蛛の精(赤頭・厚板・法被・半切・巣) 
ツレ:源頼光(風折烏帽子・厚板・色大口) 山本麗晃
ツレ:胡蝶(唐織着流) 上野雄介
前ワキ:独武者(侍烏帽子・厚板・掛直垂・白大口・小刀・男扇) 福王知登
後ワキ:独武者(白鉢巻・厚板・法被または側次・白大口)
(「大槻能楽堂」のサイトを参考にしました)

●あらすじ
(源頼光の病床を表す一畳台が舞台上手に置かれます。
源頼光(ツレ)と太刀持ちが音もなく登場。
最初からその場にいる体で、座ります。)

平安時代。
武勇無双の源頼光であったが、病の床に苦しんでいた。
そこに薬をあつらえた侍女の胡蝶(ツレ)がやってきて、頼光を励ますが頼光は弱音を吐くばかり。

胡蝶が美しい。
声もよく通って聞きやすい!
姿も八頭身で、素敵です!!

(侍女と太刀持ちは退場)

夜が更け、頼光がひとりで休んでいると、怪しげな僧(前シテ)が現れた。
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(前シテ チラシより)
「そなたの病はみなわが成すワザ」と言い、巨大な蜘蛛に姿を変えて何千本もの蜘蛛の糸を吐きかけた。

このときの「蜘蛛の巣」(白い糸)は長さ3間(約6㍍)とのこと。

頼光がとっさに枕元にあった刀で斬りかかると、蜘蛛の化けものは一目散に退散していった。
頼光は、この刀を「蜘蛛切」と名づける。
一方、物音を聞きつけてやってきた独武者は、蜘蛛の血の跡を見つけ、退治に向かうことにした。

(一畳台が下げられ、塚を表す作り物が運び込まれます)

この塚の作り物は、美しい青緑色の布で覆われ、上に葉っぱがこんもり乗っかっています。
なんか、可愛いなー。

でも実はこの中に・・・


続きは、後日ね。
乞う、ご期待!






 「極薄ピンクベージュ薄物無地」で、大槻能楽堂へ 

2017/07/22
こんにちは。
fumikoです。


本日は、大阪市中央区上町にある「大槻能楽堂」に行きました。
「能の魅力をさぐるシリーズ『能と和歌』」です。
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4月から来年3月まで月に1回、全12回シリーズ。
私は今回初めて行きました。

本日は、演劇評論家村上湛氏のお話と能「頼政」。

「お話」も、初心者の私には良いかなと思いました。
ところが、そうでもない。
功罪相半ば、というところでしょうか。

「お話」があまりにも興味深く、頭の中にある知識を総動員しなくてはついて行けない感じだったのです!
その後15分の休憩はあったものの、当然の結果として「頼政」のときは疲労困憊・・・。
「お話」があるからと言って、決して初心者向きではないということでした。

内容と感想はまた後日にしますね。



本日のコーディネートです。
●着物は、極薄ピンクベージュ薄物無地。
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7月13日と同じです。

「京都観世会六月例会」に行ったとき「無地で正解だったなあ」と思ったので、本日も無地にしました。
よく見れば、もっと立派な帯の方もいらっしゃるし、逆に、サラリと小千谷に麻の染帯の方も。
当然ですが、いろいろでした。
そんな中、取りあえず目立たない無地の着物は正解でした。

●帯は、京都「若松」の白地松唐草夏なごや帯。
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名古屋帯ですが全通です。
「松唐草」は「若松」の代表的な柄。

着物があまりに白っぽいので、白地の帯はどうかと思っていました。
でも、これは模様が大きくて目立つので、案外良かったように思います。

2009年購入。

●帯揚げは、白地に濃い赤の紅葉型飛び絞り絽。
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かなり絽目が細かいので、盛夏向きです。
濃い赤が良い色で、夏の帯揚げの中で大のお気に入りです。

●帯締めは、黒に赤のラインの真田紐に黒と緑のガラスの帯留め。




「大槻能楽堂」も「装束虫干し見学会」があるそうです。
8月14日(月)、11:00~12:00。
入場自由。
レクチャーは11:30頃から。
事前申し込み不要。

お近くの方は、いかがですか?





 季節限定「水車小屋に紅花柄帯」 

2017/07/21
こんにちは。
fumikoです。


本日は、日本舞踊の稽古でした。
およそ2ヶ月ぶりの稽古。

稽古している曲は地唄「万才」。
12分ほどの曲ですが、まだ振りを覚えるのに必死です。
不思議な歌詞がいっぱいあるので、これからボチボチ研究することにいたしましょう。


稽古のあとは、昔の職場の仲間と「暑気払い」に出かけました。
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鴨川からの風が通り抜けて、裾が翻っています。

京都木屋町のこんなお店でした。
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さて、本日のコーディネートです。
●着物は、黒地に縞の小千谷縮。
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本日は、「焼き肉」と聞きましたので、黒の小千谷にしました。
万一タレや油がはねても、あまり目立たないし、自分でお手入れできるから。
お店にはエプロンの用意もありましたし、タレも油も結果的には大丈夫でしたよ。

7月1日と同じです。

●帯は、薄青緑絽塩瀬地水車小屋に紅花柄名古屋帯。
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6月29日と同じ。
東京の腰原淳策手描き友禅です。

紅花の花期は6月~7月。
この帯は今期最後かもしれません。
1年に2回締めれば良い方です。
こんな季節限定の帯、実は大好きです!

着物は小千谷紬ですが、この帯を締めると砕けすぎません。

●帯揚げは、水色地ピンクぼかし竪絽縮緬。
7月12日、6月29日、23日と同じです。
帯の地色になじませました。
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●帯締めは、鳥の子色二分紐に魚のメノウ帯留め。
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帯留めは、小川を泳いでいるお魚のつもりです。

紐の鳥の子色は、「鳥の子」という和紙の色。
無地の屏風とか色紙によくある色です。
生成り色に近いかな。

どちらも帯の柄に溶け込む色にしました。


本日集まった人達の中に認定こども園の園長さんがいて、保育士さん達に浴衣の着付けを教えて欲しいと頼まれました。
園の夏祭りには保育士さん達に浴衣を着て欲しい、とのこと。

未来に繋がるなー。
具体的には未定ですが、是非お受けしたいです。

保育士さん達、お若い方もそうでない方も、子どもたちの未来のために頑張ってください!





 「祇園守り」と「薩摩白」 

2017/07/20
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昨日、お茶の週稽古のときの花をご覧いただきました。
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この木槿(ムクゲ)は、「祇園守り」という種類です。

この日、いつもお花を持ってきてくれる先輩は「薩摩白」という種類の木槿も持ってきてくれていました。
私が、水屋で老眼鏡をかけて見入っていると、ナント両方ともくださいました-!


下は「祇園守り」です。
自宅で「虎の尾」と入れました。
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花柱の周りに小さい花弁があるように見えます。
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これは、雄しべが花弁状に変化したものとのこと。


下は、「薩摩白」です。
「七竈(ナナカマド)」と入れました。
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これには小さい花弁はありません。
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「木槿」は一日花ですから、二つとも次の日にはすぼんでいました。
こういう儚いところが、お茶花として好まれるのですね。

「挿し木すれば、ベランダでも簡単よ」と、先輩はおっしゃいます。
取りあえず、空いている鉢にブスッと突き刺しました。

ハテサテ、どうなりますことやら・・・。





 7月23日は「大暑」、念力ゆるむべからず! 

2017/07/19
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少し先ですが、7月23日は二十四節気の「大暑(たいしょ)」です。

「大暑」は二十四節気の一つで、この15日間が名実ともに夏の絶頂期。
太平洋高気圧がすっぽりと日本全土をつつみ、積乱雲がにわかに発達してときに豪快な雷雨を呼ぶ。
(『カラー図説日本大歳時記』講談社 を参考にしました)


上の歳時記には、こんな例句がトップに載っています。

念力のゆるめば死ぬる大暑かな 村上鬼城(1865(慶応元)年-1938(昭和13)年)

熱中症で亡くなるニュースも稀でない昨今、いやに現実味があります。


こんなときに、いただくとホッとするのが「暑中見舞い」ですね。
いつ出すのが良いのか、正解はいろいろ。
・小暑から立秋の前日まで。
・梅雨明けから立秋の前日まで。
・大暑の期間(立秋の前日まで)。

小暑はまだ梅雨のさなかですから、ちょっと早いかも知れません。
大暑を待つ必要もなさそうです。
とすると、梅雨が明けてからがちょうどよいのではないでしょうか。

折しも本日、関東甲信、東海、近畿、中国、四国は梅雨明けのようです。

季節の絵柄などが描かれた、洒落たはがきを選ぶのも楽しいですね。
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夏の二十四節気をまとめておきます。
●夏の二十四節気(日付は2017年)
立夏(りっか)=5月2日
小満(しょうまん)=5月21日
芒種(ぼうしゅ)=6月5日
夏至(げし)=6月21日
小暑(しょうしょ)=7月7日
大暑(たいしょ)=7月23日

立秋(りっしゅう)=8月6日まで、念力ゆるむべからず、です!



○本日のおまけ
7月18日のお茶の週稽古での花です。
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●縞葦(シマアシ)
●半夏生(ハンゲショウ)
●桔梗(キキョウ)
●藤空木(フジウツギ)
●木槿(ムクゲ)〈祇園守り〉
●秋海棠(シュウカイドウ)






 7月19日、土用の入り 

2017/07/18
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明日7月19日は「夏土用」の入りです。
「夏」?
はい、「夏土用」です。

現代では、「土用」というと夏だけですが、本来はすべての季節にあるんですよ。

そもそも「土用」とは、宇宙のすべては、木・火・土・金・水からなるという中国の五行説に由来します。
春は「木」、
夏は「火」、
秋は「金」、
冬は「水」。
そして、残った「土」はそれぞれの季節の終わり18~19日間。
だから、すべての季節に「土用」はあるというわけです。


さて、「夏土用」は、立秋の前日まで。
今年は19日間ですね。

この「夏土用」の期間は、だいたい梅雨も明けるので、晴天の日に衣類や書籍や書画などを風に当て、カビや虫などを防ぎます。
これを土用干しと言います。
書籍の場合は「曝書(ばくしょ)」とも言います。

京都の能の家では、装束や面の虫干し(土用干し)を兼ねた展覧を開催するところがあります。
金剛流家元では、今年は7月15日・16日でした。
観世流の片山家は、今年は7月28日~30日です。

片山家の展覧は、京都文化博物館本館6階で開催されます。
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(京都文化博物館別館 Wikipediaより)

興味のある方には、無料ですからお薦めですよ。
残念ながら、私は今年は見送りですが・・・。



ちなみに、季節にはそれぞれ色が割り当てられています。
春=木は青(緑)、
夏=火は朱、
秋=金は白、
冬=水は玄(黒)、
そして、土用=土は黄。

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黒の代わりに紫を使うことも多いようです。
上は京都智積院講堂の幕。
能舞台の揚げ幕もこの色です。

青春、朱夏、白秋、玄冬・・・。
そう言えば、七夕の「五色の短冊」もこの色ですね。

いろいろのことが繋がっていて、油断すると縺れそうです・・・。



さて、「土用の丑の日」はウナギの受難の日。
今年は2回あって、一の丑が7月25日、二の丑が8月6日。
2回あるときは、一の丑にウナギを食べるのがメインとのこと。

ウナギが夏痩せに効くというのは、天平の昔からあったようですよ。

石麿に
われ物申す
夏痩に
良しといふ物ぞ
鰻(むなぎ)取り食(め)せ
大伴家持『万葉集』巻十六

家持さん、ガリガリの石麿さんをチョットからかっています。




 「横段古典模様竪絽小紋」で松竹座へ 

2017/07/17
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本日は、大阪松竹座「七月大歌舞伎」夜の部に行きました。
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演目は
・「舌出三番叟(しただしさんばそう)」
・「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」

「盟三五大切」は仁左衛門ワールド炸裂!
時蔵・染五郎・松也とのコンビネーションもよくて、見応えがありました。
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内容や感想はまた後日。


本日のコーディネートです。
●着物は、ブルーグレー地横段古典模様竪絽小紋。
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小紋ですが、横段が大きいので付下げのような気分で着ることができます。
竪絽ですが、生地も色も薄いので盛夏も着ます。

2005年購入。

●帯は、京都西陣「浅田」の白ヨゴシ地波雲紋絽綴れ。
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6月17日、11日と同じです。

締め心地抜群!
身に添って自由自在です。

●帯揚げは、白地に赤の飛び絞り紋絽縮緬。
本日は、向かって右に少し赤を覗かせました。
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●帯締めは、黄色三分紐に銀台ガーネットの帯留め。
ガーネットは赤黒くて地味ですが、黄色の三分紐と合わせると赤が際立ちます。
帯揚げの赤とも呼応して、面積は小さいのに存在感があるような気がします。



昨日は、麻の小地谷で祇園祭宵山でした。
本日は、絹の小紋で松竹座。

一概には比べられませんが、やっぱり絹は涼しい!
絹に及(し)くはなし、です。





 「小千谷縮」で祇園祭へ 

2017/07/16
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本日は、京都の「祇園祭」に行きました。

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明日7月17日が前祭の山鉾巡行です。
本日は宵山ということで、案の定の人出でした。

午後5時前に四条烏丸に到着。

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函谷鉾(かんこほこ) 四条通
この時間はまだ車が走っています。

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放下鉾(ほうかほこ) 新町通

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船鉾(ふねほこ) 新町通
舳先に想像上の瑞鳥「鷁(げき)」を飾っています。

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岩戸山(いわとやま) 新町通
「曳山」なので、車輪があります。

だんだん暮れてきました。

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鶏鉾(にわとりほこ) 室町通り
トロイの王子と妻子の別れを描いた16世紀ベルギー製の見送(重要文化財)は必見。
しかし、暗くてよくわかりません!

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函谷鉾に戻って来ました。
すっかり暗くなるまでの変化も楽しみました。



さて、本日のコーディネートです。
●着物は、薄緑地に細い破れ格子小千谷縮。
(よろしければ2017/06/01の記事もご覧ください)
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お蕎麦をいただいたお店の前で。

●帯は、「Kawashima」のたまご色段絽綴れ名古屋帯。
7月5日、6月6日と同じです。

●帯揚げは、グレー地に薄グレーの飛び絞り絽。
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細かい絽の盛夏用です。

●帯締めは、黒に赤のラインの真田紐に黒と緑のガラスの帯留め。
6月29日、23日、9日、6日と同じです。
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気楽な装いの夏の定番。



本日は、予習不足は否めませんが、現地の空気は堪能しました。

浴衣を着こなしている男性が多いのも京都ならでは。
揃えの浴衣には、町内の誇りが詰まっているようです!






 「研究会(お抹茶つき)」で課題を実感! 

2017/07/15
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一昨日7月13日は、「研究会(お抹茶つき)」を開きました。
(よろしければ2017/07/13の記事もご覧ください)

私の「きもの教室」7月~9月はクローズしたのですが、この日だけは部屋をキャンセルできなかったので、急遽「研究会(お抹茶つき)」を開くことにしました。
ほとんど思い付きです。

内容は、
・飾り紐
・水引(あわび結び)
・気軽なお茶会


急なことでしたのに4名の方が来てくれました。
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まずは「飾り紐」に取り組んでいるところ。

こんなのができました。
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輪が2つが基本。
輪が4つも稽古しました。

振袖用帯結びの飾り紐などに使えます。
また、ちょっとした和風のインテリアなどにも応用できそうです。


次は「水引(あわび結び)」。
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水引10本と5本を練習しました。
紙は、右が檀紙(だんし)、左は練習用としてB4コピーペーパーです。
檀紙の方は、熨斗を用意すれば100万円くらいのお祝いに使えますよ!

計画では金銀10本と紅白5本を稽古しようと思ったのですが、5本の方が準備不足で砂子金赤しか用意できませんでした。
しかも短いタイプだったので、稽古しにくかったですね、ゴメンナサイ・・・。

この日は実習のみで、水引の種類と用い方とか、由来とか、そんなお話はできませんでした。
知識と技術は常に両輪。
ともに端的にお伝えする方法(指導方法)の研究が課題だと実感しました。


最後は、お茶の後輩のKさんがお茶を点ててくれて、みなで美味しくいただきました。

みなさま、本当にお疲れ様でした。
そして、ありがとうございました!



この日の床の花です。
籠は「碌々齊好写手付置籠」。
碌々齊(ろくろくさい)は表千家十一世家元(明治43年没)です。
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●虎の尾(トラノオ)
●七竈(ナナカマド)
●竜胆(リンドウ)
●菊
●ベル型鉄線(テッセン)







 振袖用帯結び「麗月」 

2017/07/14
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本日は、月に一度の着装勉強会「T会」に行きました。
先生は、技術や知識はもちろんですが、お人柄が素敵です。
こんな先生になりたい、といつも教えられます。

仲間はみんな私より若いのですが、「きもの」の仕事をしている人が多くて、頼りになるし、お話も楽しいんですよ。


本日は、振袖用の帯結びを勉強しました。
「麗月」という名前です。

自宅で復習しました。
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着物は振袖ではなくて、練習用の訪問着です、スミマセン・・・。

久しぶりの振袖用帯結びでした。
難しいけれど、やっぱり楽しい!


○本日のおまけ
バス停の前の、ケーキ屋さんの店先に素敵な寄せ植えの鉢が出ていました。
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ベゴニアが可愛い!

ベゴニアは、お茶席でよく使う秋海棠(シュウカイドウ)とよく似ています。
でも、違うんです。

主な違いは2つ。
一つは、花の形。
微妙ですがベゴニアは、小さい方の花びらが細長い。
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秋海棠は、もう少し丸みがあります。

もう一つの違いは、葉の形。
ベゴニアは上を見ての通り、丸い。
秋海棠は、下のようにハート型で葉の先端がもう少し尖っています。
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(秋海棠 Wikipediaより)

さらに違うのは、咲き方かな。
ベゴニアはホントに可愛らしく上を向きます。

秋海棠は花の茎がもう少し長くて、花が下向き加減。
なんだかお淑やかなのよね。

そんなところが茶花として人気の所以でしょうか。





 「極薄ピンクベージュ薄物無地」に「墨色麻地帯」 

2017/07/13
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本日は、大阪市弁天町オーク200「生涯学習センター」に出かけました。
私の主宰する「きもの教室」のはずでしたが、7月~9月期はクロ-ズになりましたので、急遽でしたが、お互いに講師となる「研究会(お抹茶つき)」を開きました。
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皆さん、お忙しいのにありがとうございました!

「研究会」の内容はまた後日。


本日のコーディネートです。
●着物は、極薄ピンクベージュ薄物無地。
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紋は入れていません。

生地は、絽目はありませんが薄くて透け感があります。
端布には黄色いスタンプで「丹後ちりめん」とあり、「織元大塚 創業享保二年」と織り込まれています。

あまりに色が薄いので、白っぽい帯だと少し気恥ずかしい。
何となく敬遠していて、本日しつけ糸を解きました。

着てみると、シャリ感があって着心地良好。
帯を工夫して、これからはジャンジャン着ることにいたしましょう。

●帯は、京都「野口」の墨色麻地葵柄染名古屋帯。
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葵の葉を銀でくくっているので冷ややかで夏らしい。
この帯なら、極薄色の薄物無地も落ち着きました。

●帯揚げは、白地に赤の飛び絞り紋絽縮緬。
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本日は、あまり赤が出ないようにしました。
赤みは、帯締めの濃いピンクに任せる気分です。

●帯締めは、京都西陣「浅田」のオールドローズ。
色としては夏向きではないかも知れません。
でも、私の頬紅と同じ色だからでしょうか、顔がパッと明るくなる気がして私は夏も締めます。



本日は手つき籠にこんな花を入れました。
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右下の「ベル型鉄線(クレマチス)」が、ホントに可愛らしい!
梅田「ルクア1100」の花屋はさすがの品揃えでした。





 「墨色流絽線模様小紋」でお茶指南 

2017/07/12
こんにちは。
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本日も、お茶のチョコット指南に出かけました。
生徒は高校生です。
(よろしければ昨日7月11日の記事もご覧ください)

本日のコーディネート。
●着物は、東京神楽坂「きもの英」の墨色地ポリエステル流絽線模様小紋。
「流絽」というのは、「きもの英」独自の用語かも知れません。
よろけた竪絽です。
透け感は、濃い色ですが弱め。

20170712 1

線模様が風を感じます。
着心地も悪くないので、ポリ着物の中ではお気に入りです。

●帯は、オフホワイト地博多紗献上八寸名古屋帯。
独古が中心に1本、華皿が脇に2本、その間に縞が4本。
「三献」と言われる伝統的な柄です。

単色なので、つまらないコーディネートになりがち。
一見便利に思える帯は要注意ですよ。

私は、着物の柄の「動き」や「力」を緩和したいときに締めます。

●帯揚げは、水色地ピンクぼかし竪絽。
竪絽ですが、生地が薄いので盛夏も使います。
6月29日と同じです。
20170712 2
本日の帯締めは青みがあるので、緑よりも水色の方がなじみます。

●帯締めは、緑に白のライン平打ち。
7月11日の記事と同じです。

青みを含んだ緑色は、私の夏の定番です。



本日は、一昨日とは別クラスの生徒です。
本日も約20名の生徒が4つのグループに分かれて順に席に入りました。

お菓子とお茶の前に、まず礼だけを稽古します。
手のひらをカタカナの「ハの字」にして畳に全部つける。
指を揃える。
畳の縁に触れない。
こうすると、自分の座る位置も決まります。

「では、私と一緒に礼をしてねー。」
あらー、みんな綺麗にできるではありませんか!
できることなら、写真に撮りたいくらいでした。

隣に座ったクラスメート同士の礼はやはり照れていますが、もう一息です。
一言感想文には、
「お茶、美味しかったです」とか、
「日本の誇りです」とか。

高校生なりのリップサービスもありとは承知ですが、嬉しいことでした。




 「鳩羽色楊柳絽縮緬小紋」でお茶指南 

2017/07/11
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昨日7月10日は、お茶のチョコット指南に出かけました。


この日のコーディネートです。
●着物は、ポリエステル鳩羽色地楊柳絽縮緬露草柄小紋。
20170711 1

一人で用意してお茶を点てて片付けるので、ポリエステルの着物は助かります。

鳩羽色は、灰色がかった薄青紫色。

私の持っているポリエステル着物の中で一番古いものです。
暑さは否めません・・・。
1993年購入。

●帯は、ポリエステル黒地博多紗献上八寸名古屋帯。
20170704 5

7月4日とおなじです。
いわゆる「五献」といわれる伝統的な柄。

黒地は透け感が強く出ます。
安価な帯ですが、案外お役立ちです。

●帯揚げは、白に極薄オレンジ色ぼかし地蛍柄絽縮緬。
20170711 2

蛍がなぜかオレンジ色。
引き出しの中にあるだけでも楽しいのですが、この日は久しぶりに使いました!

●帯締めは、緑に白のライン平打ち。
6月25日、10日、8日、と同じです。
私の夏の定番。

帯に細い緑の縞があるので、この帯締めにしました。



「お茶の指南」と言っても、お菓子とお茶のいただき方だけ。
生徒は高校生です。
若い人は、畳みに手をついて礼をすること自体、ナンカ照れくさいのですね。

これを通り過ぎたら大人です、ガンバレー!






 「青もみじ」の絽小紋 

2017/07/10
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昨日・一昨日は休刊させていただきました。
お見捨てなく、今後もよろしくお付き合いくださいませね。


さて、昨日は、お茶の月例研究会でした。
科目は、茶碗飾り、初炭、長緒、水滴薄茶、盆点。

私は、水滴薄茶の正客を務めました。
「水滴」と言う茶入れを使う薄茶点前。
「水滴」というのは、持ち手と注ぎ口が付いたような形の茶入れです。
右左がはっきりしているので、ちょっと扱いがややこしい。
あっ、お菓子に夢中になって、肝心の扱いを見損なった!

客も忙しいのです・・・


この日のコーディネートです。
●着物は、藤ピンク地青もみじ絽小紋。
20170710 2

絽目が細かいので透け感があり、盛夏向きです。
ただ、黒っぽいと透け感がもっと強いでしょう。
こんな色はそうでもありません。

「青もみじ」は歳時記に見つかりませんが、もちろん夏の柄です。

しげりあふ青きもみじのした涼み、暑さは蝉の声に譲りぬ 『春雨抄』

2000年購入。

●帯は、京都祇園「井澤屋」の白絽縮緬地団扇柄名古屋帯。
20170710 4

7月1日と同じです。
絽縮緬は、昔は単衣時季のものだったようですが、現在は盛夏も許容範囲。

この帯は、白地で柄も涼しげなので、私は盛夏もよく締めます。
2007年購入。

●帯揚げは、極薄水色地に赤の飛び絞り絽。
7月5日、4日と同じです。
この赤がやめられません!

20170710 3


●帯締めは、白夏用帯締め。
一寸ごとの小さな赤がはんなりしています。

20年くらい前に、郷里の別府で購入したもの。
田舎にもたまにこんな物があります。

別府は、私の小さかった頃(昭和30年代)は、芸者さんが人力車で検番から仕事先に向かう町でした。
実家の近くには、大きなお家に「綺麗なおばさん」とお手伝いさんが暮らす家もありました。
今から思うと、福岡あたりの炭鉱王の別宅(妾宅!)だったのかも知れません。

この帯締めを見ていると、急にタイムスリップしてしまいました。


下は、7月8日の週稽古のときの花です。
20170710 1
○半夏生(ハンゲショウ)
○秋海棠(シュウカイドウ)
○木槿(ムクゲ)〈祇園守り〉

いよいよ木槿の登場です。
冬の椿、夏の木槿。
この日は、真っ白の〈祇園守り〉と言う種類の木槿。

華やかなのにはかない風情が、いいなー!







 7月7日「七夕」、星は見えた? 

2017/07/07
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本日は7月7日。
七夕(たなばた)ですね。

「しちせき」とも言って、江戸時代に定められた「五節句」の一つです。

織女・牽牛をめぐる星伝説と、裁縫や習字の上達を願う「乞巧奠(きこうでん)」が中国から伝わり、さらに日本独自の「棚機女(たなばたつめ)」伝説が結びついて生まれたもの。

でも、新暦の本日、夜空を見上げると十三夜のお月様が非情にも美しい。
大阪の四天王寺では「星空観望会」が昨日と本日行われたはずですが、星は見えたかな-?
20170705 7
5日の四天王寺。
6日~8日までの「七夕の夕べ」の準備中でした。



「七夕」の和歌の例です。
●天漢(あまのがわ)相向き立ちて吾が恋ひし君来ますなり紐解き設(ま)けな 山上憶良『万葉集』巻八秋雑1518
●牽牛(ひこぼし)の嬬(つま)迎へ船榜(こ)ぎ出(づ)らし天の河原に霧の立てるは 山上憶良 同1527
憶良のような大陸の知識を身につけたものは、盛んに七夕の歌を詠みました。
その後も、「七夕」の歌を詠むことはずっと続きました。
●天の川浅瀬しら波たどりつつ渡りはてねば明けぞしにける 紀友則『古今和歌集』巻四秋上177
俳諧にもあります。
さすがに、古歌や古詩におけるような牽牛・織女になりかわったその思いを述べるような作は影をひそめ、七夕の行事の実情に即したものが多くなっています。
●梶の葉を朗詠集のしをりかな 与謝蕪村
(『カラー図説日本大歳時記』を参考にしました)

蕪村さん、「朗詠集」のしおりに「梶の葉」を使うなんて、素敵です!
その「朗詠集」は、唐紙でしょうか?
それとも金銀砂子?
美しい料紙だったのでしょうね。


そうそう、
「梶の葉」も、「七夕アイテム」の一つですね。
「乞巧奠(きこうでん)」が中国から伝わって、宮中では、里芋の葉にたまった夜露で墨を擦り、梶の葉に和歌をしたためて、和歌の上達を願ったそうですよ。

「梶の葉」は、先日の「北野恒富展」にもありました。
たらいの中の葉っぱが「梶の葉」です。
20170705 6

これは会場外の大きな看板ですが、図録の表紙にもなっています。
「願いの糸」という標題です。

「七夕の夜には、たらいに梶の葉を浮かべた上で星明かりを頼りに針に糸を通し技芸の上達や恋愛成就を願う風習があった」と図録の解説にありました。

ちなみに、『願いの糸』という言葉は、浄瑠璃「妹背山女庭訓」で、お三輪と求女が持っている苧環(おだまき)の糸のことを暗示しているらしいですよ。

そう聞くと、この少女の表情は恋愛成就を願っているとしか見えないから不思議です。



また、「梶の葉」は、お茶でも使うことがあります。
20170707 1
(資料)
水指の蓋の代わりに使います。
いかにも夏らしい風情のある趣向です。



さて。
本日も、たわいのないことの羅列でお見苦しいことでした。

毎日を目指してはおりますが、都合により明日と明後日の土日は休刊の予定です。
また、来週からよろしくご訪問くださいませ-!





 「北野恒富展」大阪で初の回顧展 

2017/07/06
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昨日、大阪「あべのハルカス美術館」で「北野恒富展」を見ました。


話は突然ですが、私のお茶の先生は80代半ば。
戦前の大阪がいかに豊かでいかに楽しかったか、よくお話しされていました。

その代表が、きものです。
格のある訪問着ではなく、贅を尽くした「お散歩着」がどれだけ素晴らしかったか、と。
20170706 2
多分こんな着物や帯ことでしょう。
これは先日の「池田重子コレクション」の「装いに託したハイネの詩 昭和初期」です。
(このコレクションは、写真OKでした)


「あべのハルカス美術館」で見た北野恒富は、まさにこの時代に大阪で活躍した日本画家です。
没後70年ですから、戦後すぐに亡くなったのですね。

1880(明治13)年、金沢生まれ。
最初、新聞の版下彫刻に従事しますが、画家を志して明治30年、弱冠17歳で大阪に出て、新聞小説の挿絵画家として名を馳せます。

金沢生まれ!

1910(明治43)年、第4回文部省美術展覧会(文展)に初入選、翌年には同展3等賞となり、本格的な日本画家としての地位を確立しました。

1914(大正3)年の再興第1回日本美術院展(再興院展)に「願いの糸」を出品、以後、同展を中心に活躍します。
「願いの糸」
20170705 6
会場外の大きい看板。

この間、恒富は、宗右衛門町や道頓堀など、大阪南地の花街や芝居町を創作の拠点とし、妖艶な退廃美漂う画風を展開します。

恒富の姉二人は金沢の芸妓だったとのこと。
だから大阪の花街にも自然になじんだのでしょうね。

大正期には内面性表現を深化させ、歴史に題材を取った「淀君」など意欲作を発表しました。

「淀君」はできれば実物を見て欲しいなー。
重厚な淀君でした!

昭和になると、1936(昭和11)年の改組第1回帝国美術院展覧会(改組帝展)に出品した「いとさんこいさん」など、大阪モダニズムの「はんなり」した画風に到達します。
(図録の主催者「ごあいさつ」を参考にしました)
20170706 1
会場の外では「いとさんこいさん」に挟まれて撮影できるようになっていました。
右が「いとさん」、左が「こいさん」です。

これは、谷崎潤一郎の『細雪』の世界との共通性は広く知られるところ。

右が三女「雪子」、左が四女「妙子」ということらしいですよ。

雪子は古風だけど、フランス語を習うし映画は洋画、納得できないことには妥協はしない。
ハイカラで奔放な妙子だけど、山村流の舞を熱心に稽古する。

つまり、伝統的なものも大切にし、新しい時代の風も取り入れる、それがこのころの大阪のモダンではんなりとした雰囲気だったのですね。

昭和14年の「星(夕空)」
20170705 5
これも会場外の大きな看板。

浴衣の花火の柄、帯の星柄、パーマネントをかけた洋髪。
しっとりとした風情を漂わせながら、モダンです。
(図録の「北野恒富と浮世絵、そして大阪」を参考にしました)
(この絵の出品直前に「パーマネントはやめましょう」というスローガンが出されたとのこと。時局に対する抵抗か?)

恥ずかしながら、北野恒富という画家を私はあまり知りませんでした。
でも、高島屋などの美人画ポスターは、高島屋資料館で見たことがありました。

あー、この画家なのねー。

東京の鏑木清方や京都の上村松園と違って、大阪の北野恒富はグラフィックデザイナーでもあったのです。
品格と親しみやすさが共存しています。

没後70年にして、大阪では初の回顧展とのこと。
絵の中に、大阪の古典、モダン、合理性、バイタリティ・・・がだんだん見えてきます。
戦前の大阪の豊かさは、今の私たちに何を大事にすべきか教えてくれるのではないでしょうか?



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 およそ40年前の「夏紬」です 

2017/07/05
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本日は、大阪市阿倍野区の「あべのハルカス美術館」に行きました。
20170705 4
「没後70年北野恒富(きたのつねとみ)展 なにわの美人図鑑」です。

内容や感想はまた後日。



本日のコーディネートです。
●着物は、灰緑色地花柄夏紬。
20170705 1

絣の花柄ははっきりしませんが、かなり透け感と張りのある夏紬です。
産地不明。

実は、私の今持っている着物の中で最も古いもの。
当時、京都南座7月の坂東玉三郎と坂東八十助(後の三津五郎)の「天守物語」にどうしても「きもの」で行きたくて、夏物一式を揃えました。

購入当時は、生成り地に絣の赤の花柄。
さすがに着にくくなって、8年ほど前に今の色を掛けました。
赤の花柄にもグレー味が掛かり、いい具合です。

1979年購入、2009年仕立て直し・色掛け。

●帯は、「Kawashima」のたまご色段絽綴れ名古屋帯。
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6月6日と同じです。
ポリエステルですが、そう締めにくくありません。

本日の展覧会は日本画なので、日本画的な染帯は不向き。
気張ったものは、もちろん着物に合わない。
ウーン・・・
結局、本日の帯留めの下地として、これを選びました。


●帯揚げは、極薄水色地に赤の飛び絞り絽。
7月4日と同じです。


●帯締めは、黒に赤のラインの真田紐に緑のガラスの帯留め。
ガラスの帯留めは、トンボ玉の技法(?)で小さいバラが埋め込まれています。
20170705 8




本日のコーディネートの要は、この帯留めです。

1997年、大阪市の「老松町」(現在は西天満という町名です)でもとめたもの。
古美術・骨董などの店が集まる界隈です。
これは、アートの匂いのする現代の作品、といったところでしょうか。


展覧会には、どこかにちょっと凝ったものを身につけたくなります。

誰にもわからない、密やかな楽しみです。





 ドレスコードは「ブルー」! 

2017/07/04
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いつもご訪問くださる方、ありがとうございます。
また、拍手やコメントまでくださる方もいらっしゃって、いつも感激しています。
と同時に身の引きしまる思いです。
今後とも叱咤激励よろしくお願いいたします!



本日は、礼法の授業でした。
午前中は「折形」。
金振檀紙(きんぶりだんし)などに、金銀や紅白などの水引を掛ける練習です。

午後は「美しい立ち居振る舞い」。
ハサミ・本の受け渡し、座布団を運ぶ、座布団につく・おりる、水を張った湯飲みを運ぶ、お茶をいただく、などの実技とその指導法です。

フ~・・・
こりゃ、大変だ~・・・


さて、そんな本日のコーディネートです。
●着物は、東レシルック水色地波模様絽小紋。
20170704 1

本日のクラスのドレスコードは「ブルー」。
(クラスで毎回ドレスコード=テーマをきめているんですよ)
おまけに台風3号が近畿に接近!

本日はこのドレスコードと台風のおかげで、古いシルックの着物が久しぶりに日の目を見ました。
多分10年ぶりくらい。

東レシルックは年々進化していますが、これは古い割に悪くない。
ということに改めて気づきました。
2000年購入。

●帯は、黒地博多紗献上八寸名古屋帯。
20170704 5
赤茶色の独古が2本、ブルーグレーの華皿が3本。
その間に、赤茶と緑の縞。
いわゆる「五献」といわれる伝統的な柄です。

実は、ポリエステルの安価な帯。
色の取り合わせがよくて、案外お気に入りです。
滑りがちで少し締めにくいのは否めません・・・。

●帯揚げは、極薄水色地に赤の飛び絞り絽。
20170522 3

絽目が細かいので、薄物の着物に合わせます。


●帯締めは、白三分紐にグレーに水色のガラスの帯留め。
20170704 2

着物の色に合わせました。



戦前の女学校では「折形」を学んでいたと聞いたことがあります。
結ぶ文化は日本伝統文化の根幹。
現代では、自分で紙を折って水引を掛ける人はごく稀でしょう。

せめて礼法を学ぶ私たちが、次の世代に伝えられるようになりたいと思いました。





 「智積院」の紫陽花の庭! 

2017/07/03
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先日、京都伏見区「城南宮」に「茅の輪くぐり」と「人形流し」に行きました。
(よろしければ、2017/06/30の記事もご覧ください)

本日は、そのあとのエクスカーションをご紹介いたしましょう。


まずは、京都東山「ホテルハイアットリージェンシー京都」です。
「城南宮」からタクシーで1600円ほどでしたよ。
20170703 2
きもの学院の元クラスメートIさんとご一緒です。


20170703 1
地下の日本料理「東山」でランチ。
一つ一つ素材がしっかりしていて、ゆっくり楽しみました。
おまけにここは、きもの割引があるんですよ。


雨も大丈夫。
すぐ近くの真言宗智山派総本山智積院へ向かいました。
大きいお寺で驚きました。


拝観受付を済ませて、国宝が納められている収蔵庫へ。
桃山時代の長谷川等伯らによって描かれた障壁画です。
広い部屋にいるのは、私たちと係のおじさんだけ。
贅沢な時間・・・。


講堂です。
20170703 4


講堂の東側には、名勝庭園。
20170703 5
「利休好みの庭」と伝えられているとのこと。


20170703 6

庭を眺めていると、鳥のさえずりが聞こえます。
外国の方も全然いなくて、本当に静かでした。


「講堂」を出て南に少し歩くと、「金堂」。
その向こうを見ると、
あらー!
紫陽花です!!

20170703 8
上の写真は、金堂の裏に回ってパチリ。
「智積院」には、こんな庭があったのですね。

20170703 9
Iさんは十字絣の結城縮がさわやかで、紫陽花と木々の緑にベストマッチ!

この庭は、とにかく目の前が一面に紫陽花。
少し傾斜もあって、本当に素敵です。


こんな何でもない京都もいいものです。
「きもの」で巡ると、一つ一つが鮮明に目に映り、記憶に残る気がします。

これも、「きもの」の効用ですね。







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プロフィール


fumiko

Author:fumiko
1954年生まれ
大分県別府市出身
大阪市在住

【お仕事帰りのきもの教室(お抹茶つき)】
(現在休講中ですが、2017年10月から再開予定です。)
●とき:月2回 木曜日 18:30~20:30
●場所:大阪市「弁天町ORC200生涯学習センター」和室
●内容:外出着の着装(初心者向き)とお抹茶のいただき方 
●お問合せ:上記学習センター(06-6577-1410)へ

【資格】
●公益社団法人全日本きものコンサルタント協会会員(1級きものコンサルタント) 
●表千家茶道講師
●中高教員免許(国語)

【趣味】
●きもの:2010年に装道礼法きもの学院大阪校入学。現在は礼法科に在籍。
●茶道:中2から始め、今も稽古に通っています。
●日本舞踊:幼少より断続的に稽古していました。2013年再開。2017年「名取り」。
●能鑑賞:2016年から見始めました。まだまだ若葉マークが取れません。


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